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「ふーん、筧の推しが芽結?へぇ…。まぁ、見る目あるじゃん?」

翌日の昼休み。

私は昨日の出来事を胡桃ちゃんに相談していた。

正直、昨日の出来事は、自分の中で処理できるキャパを超えてしまっていて…。

モヤモヤした気持ちを整理するためにも、仲良しの胡桃ちゃんに話を聞いてもらうことにしたのだ。

「もう。胡桃ちゃんってばからかわないでよ。本気で今後、凪音くんとどう接すればいいのか悩んでるんだから…!」

楽しそうに微笑む彼女に私がそう言い返すと。

「あんたはを何を悩む必要があんの。いいじゃん。推しに好かれてるってことだよ?オキニ確定!あー、うらやましい〜。私も小雨くんのオキニになりた〜い」

机に頬杖をつき、最後はそんな自分自身の願望を言い出す始末。

そんな胡桃ちゃんに私はガクッと肩を落とした。

「いやいや。オキニとかそういう話じゃ…」

「てかさ、それって"推し"だのなんだの言ってるからややこしくなってるけど〜。つまりは、単に両思いってことでしょう?もう面倒だし、さっさと告白して付き合っちゃえば?」