「もし、エルのお父さんとお母さんが悪い人だったら?」
「そりゃもちろん守るわよ。あたりまえでしょう?」

 そうか、ロザリアはためらうことなくそう言ってくれるのか。
「ロザリア様が、お母様。そうしたら、ロドリゴ様はお父様?」
「そうなるわね」

 たしかに、三兄弟のことは「にぃに」と呼んでいるけれど、法的に彼らと家族になれるなんて。

「ロザリア様、エル、嬉しい、です。ロザリア様とロドリゴ様の子になりたい」
「あらあら」

 うふふ、とロザリアは微笑んだ。

 どうやら、ロザリアと本当の母子になれるらしい。元の家族のことを考えると少し不安になるけれど、でも、大丈夫だと思えた。