静かな室内には私と理乃がキスするリップ音だけが響いて恥ずかしい。
でも、その黒い瞳には私だけが写っていることに、ちょっとだけ嬉しさもあるのは否定できなくて。
「紗羅、口開けて」
「やぁ、」
「や、じゃない」
ちょっとだけ強引に私の口を舌でこじ開けようとする理乃。気持ちよさに抗えず、理乃の熱を受け入れたそのとき、
プルルルルルル プルルルルルル
「「……」」
「理乃の、だよね」
「今はいい」
「ちょ、ダメだよ!仕事の連絡だったら困るでしょ!?」
「……チッ」
私からいやいや離れて電話に出た理乃。
「……だからさ、空気よめって」
「しょーがないから行くけど」
。



