「っ、えっと、ここっ……!」
同様したら負けだと言い聞かせて、平然とを装う。
すると、対抗するようにするりと後ろから伸ばされた理乃の手が私のお腹の前で絡められた。抱きしめられてるみたいな状態になってる……!
「ここはさっきやった問題の応用。この
文法を……」
「ひゃっ、」
より距離が近くなったのに、耳元で囁いてくるから変な声がでちゃう。でも、そんな私を見ている理乃の目は、三日月型に細められていて。
「ほら、紗羅。集中しないと」
「っ、分かってる、よ、」
再び問題に向き直って頭をフル回転させた。えっと、ここに主語が来て、不定詞がきて、あ!そういうこと!
分かりかけた瞬間、お腹の前で組まれた理乃の腕に力が込められる。



