超人気アイドルの溺愛は、私にだけ。【番外編SS】



「理乃、ダメなの!勉強終わるまで!」

「えー……」


シュン……。すると理乃は効果音が着くぐらい落ち込み始めた。その切ない顔に私の中の良心が少し痛む。


でもこのぐらいは勘弁してほしい。理乃のせいで私はこんなに必死になってるんだから。


「あ、いーこと考えた」


口角を上げて目も三日月型になって。


さっきとは打って変わって、面白そうな顔をした理乃。


頭を揺らしたから黒い髪がさらりと揺れて、紺のピアスがきらりと光る。


なんてことない動作なのに、人気アイドルがやると雑誌の撮影みたいで色気がすごい。


似合ってしまう不敵な笑み。嫌な予感がしたけど、抗う術もなかった。