糸で絡め取られたみたいに瞳を離せない。
「すごいよね、あいつ」
「うん、ほんとだね」
メンバーの堀江くんでさえ1目置いてる理乃のオーラ。でも、本当にアイドルになるべくして生まれた逸材だと思う。
「来た時から、あいつ抜群のセンス合ってさ。メインダンサーも即決まり」
「へぇぇ!すごいっ!」
「……なんかさ、俺安心した」
「?なにが?」
「理乃が如月さんに遊ばれてると思ったから。如月さんも、理乃のこと目で追ってて。ちゃんと好きなんだなって」
「っ、私が理乃を遊べるなんてないよっ!むしろ好きすぎて困るくら……」
ここまで言って、何を言ってるんだろうって我に帰った。



