自分の中に渦巻く感情を払拭為ようにぶんぶんと首を振る。それと同時に流れ始めたイントロ。
理乃のダンスが始まった。いつもとはちがってゆったりめの音楽に、コンセプトがちょっと違うことが分かる。
理乃の踊ってるダンスも、いつもより大きな動きをしていない。
その代わり、細かい動きが多いから技術がいることは誰でも分かるけど。
淡々と踊りこなす理乃。いつもみたいに鋭くないのに、こちらを引きつけるオーラは健在。
いつもは強制的に理乃に注目させられるような強引なオーラ。
だけど今日は徐々に引きずり込まれて自分で入り込んでしまうようなオーラ。
ああ、すごいなぁ。
どうしてこんなにたくさんの人を釘付けにできてしまうんだろう。



