胸がキュンと跳ねた。優しい気遣いにも、好きだと実感させられるものだから、私はそうとう理乃に染まってる。
「ほら、勉強。集中して?」
「っ、はい……」
そのあとは理乃の教え方のおかげで勉強も捗って。
「はい!お疲れ様でーす!」
いつのまにかかなりの時間が経ってたみたいで、律くんのすべての撮影が終わったらしい。
律くんにタオルや水をあげてるスタッフさんたちと、汗を垂らして笑顔で受け取る律くん。
「次、理乃くん入れるかな?」
「はい、いけます」
私の頭にポンと手が置かれた。
「行ってくる。俺のことだけ、見てて」
「……うん、」
すぐに返事ができなかったのは、理乃が一気にアイドルの顔になったから。
やっぱり住む世界が違うなって認識させられちゃうし、遠ざかってく距離はやっぱり寂しく感じられる。



