「わ、私で良かったらお話……聞かせてくれないかな? 今にも泣いちゃいそう、だし……」

「せんぱい、が……?」

「うんっ! 何かあった時は、一人でいちゃダメなんだよ? 私で力になれるかは、全く分かんないけど。」

 あはは、と乾いた笑みが零れる。

 そりゃ、自信ない。相談事を聞けるくらいの経験なんてしてないし、断言できないから。

 それでもほっとく事はできなくて、「ねっ?」と口にした。

 彼女は一瞬ぽかんと呆気にとられた表情を浮かばせたけど、すぐにクスッと笑って。

「それじゃあお話、聞いてください。少し、デリケートな話だけど……」

「何でもどんとこい!だよ。……あっ、私桜庭帆乃里って言うの! よろしくねっ。」

「……あたしは、三笠璃瑠(みかさりる)って言います。帆乃里先輩、って呼んでもいいですか?」

「もちろんっ! 私も璃瑠ちゃんって呼んでいいかな?」

「はい、大丈夫ですっ。」

 はぁ……なんだか癒される……。

 きっと璃瑠ちゃんが可愛いからだ、そうに違いない。