「うーん、疲れたぁ……。」

　部活が終わり、んーっと腕を伸ばす。

　ちなみに私は文芸部に入っていて、毎日小説をちびちび書いている。

　って言っても、私より上手い人が多いからたまに自信がなくなっちゃったりするんだけどね。

　部長の解散挨拶の後、いつものように校門で奈來ちゃんを待つ。

　奈來ちゃんはインドアな私と違ってバドミントン部に入っていて、ちょっと遅めまで活動している。

　多分もうすぐ終わるだろうけど……この時間、やっぱり暇だ。

　ただ突っ立ってるのも変な人だと思われそうだし、スマホでも触っとこうかな。

　そう考えてポケットに手を入れて、スマホを取り……。

「……え、あれ!?　ない!?」

　だせないっ……！

　いつもあるはずなのに、もしかして忘れてきちゃった感じ……？

　一気に焦りが込み上げてきて、校内へと戻る。

　でもよかった、電車に乗るまでに気付けて。

　呑気に思いつつ、まだ開いてるらしい部室の中を探す。

　スマホがあるとしたら、この辺……。

「……あっ、良かったぁ。」