【短】片想い、再会の時は奇跡のように

 今夜の花火大会。

 そういえば、毎年となり町で大きなお祭りがあるんだっけ。

 遊びに行くには遠いから、近所の夏祭りにしか行ってなかったけど。




「ちょっと待って、お母さんに聞いてくる!」


〈うん〉




 部屋から出てママに許可を取りに行くと、「行ってきていいよ」とOKをもらえた。

 部屋に戻ってから、行く!と玲香に伝えると、待ち合わせ場所と時間を伝えられる。




〈あ、それからね、あたしの幼なじみと、その友だちも一緒なんだ〉


「そうなんだ?わかった」




 幼なじみ。

 私にはいないから、特別なひびきに感じる。


 一緒に浴衣を着よう、と話して、雑談をしたあとに玲香との電話を切った。

 今日のぶんの宿題を終わらせたら、浴衣を出さないと。


 花火大会、楽しみだな。