「俺たち、ぜんぜん話したことないけど…いつから、好きになってくれたの?」
「!」
幸村くんはライターの火を付けて、花火の先にオレンジ色の灯りを近づける。
火が燃え移って、パチパチと鳴り出したそれは、火花を散らすスパーク花火だった。
わ、わ、と幸村くんの手から遠ざけて、弾ける花火をながめる。
「最初に、話したとき…荷物を、代わりに運んでくれて。こんなに、やさしい男子もいるんだなって…」
「…そっか」
「た、たぶん、ひとめぼれ、だったんです…私、幸村くんの笑った顔、見たら…胸がドキッとして」
「え…」
「…ゆ、幸村くんは…?」
ちらりととなりを見ると、幸村くんも自分の花火に火を付けていた。
ライターを離して、弾ける花火を見る横顔、そのメガネのレンズには、やっぱり花火が反射している。
「!」
幸村くんはライターの火を付けて、花火の先にオレンジ色の灯りを近づける。
火が燃え移って、パチパチと鳴り出したそれは、火花を散らすスパーク花火だった。
わ、わ、と幸村くんの手から遠ざけて、弾ける花火をながめる。
「最初に、話したとき…荷物を、代わりに運んでくれて。こんなに、やさしい男子もいるんだなって…」
「…そっか」
「た、たぶん、ひとめぼれ、だったんです…私、幸村くんの笑った顔、見たら…胸がドキッとして」
「え…」
「…ゆ、幸村くんは…?」
ちらりととなりを見ると、幸村くんも自分の花火に火を付けていた。
ライターを離して、弾ける花火を見る横顔、そのメガネのレンズには、やっぱり花火が反射している。



