「どういたしまして!」
「芽衣ちゃん、あの話~!」
「あ、晴斗くん…」
玲香のうしろから、晴斗くんが走ってくるのが見えた。
そういえば、幸村くんに連れて行かれる前、告白されてたんだった。
返事…聞かれるよね?
ど、どうしよう…!
今度はちゃんと答えられるかな、と不安に思っていると、じゃりじゃり、と私のうしろからも足音がして。
「あんた、芽衣はねぇ…」
「なんだよ、玲香には聞いてねーって!」
「あ、あの…っ」
「…村雲は、俺と付き合うことになったから。諦めろ」
「はぁ!?」
うしろから幸村くんの声がして、ドキッと心臓が跳ねる。
ゆっくりふり返ると、幸村くんと目が合って、でも、幸村くんは目をそらしてしまった。
あたりもうんと暗くなったし、見えづらいけど…頬、赤くなってる?



