【短】片想い、再会の時は奇跡のように

 私がいま、幸村くんの彼女だなんて…まだ、信じられない。




芽衣(めい)~!」


「あっ、玲香…!」




 沈黙を破ったその声に、顔を上げてブランコから立ち上がる。

 公園の入り口から、玲香と晴斗(はると)くん、玲香のご両親が揃って入ってきた。

 かけよってくる玲香の方に、私も小走りで向かう。




「ね、ちゃんと告白した…!?」


「れ、玲香、私、幸村くんと付き合えちゃった…!」




 2人で手を合わせて合流すると、小声でさっそく聞かれる。

 私もすぐに話したくて、小声で伝えると、玲香の目が大きく開いた。




「やったじゃん!やっぱりね~!」


「わっ、玲香、ありがとう…!」




 ぎゅうっとハグされて、顔を上げながらお礼を言う。

 玲香が背中を押してくれなかったら、今日告白するなんて、たぶん考えもしなかったし。

 幸村くんが私のことを好きでいてくれたなんて、知りもしなかったから。