-幸村千秋視点-
2年に進級したばかりのころ。
サッカー部の朝練がなくて、大勢が登校する時間に学校に向かっていた俺は、反対側の道に髪の長い女子を見つけた。
…なんか、ぶつかりそうだな、って思う。
前を歩いてる男たちと。
すると、その女子はやっぱり、前にいた男にぶつかって、顔を上げた。
わりと、かわいい顔をしてる。
「あ、す、すみません…!」
でも、その女子は顔をこわばらせて、うつむきながら謝った。
相手のやつらは別に強面じゃないし、俺と同じように異性が苦手なのかな、と思う。
1人で歩いててひまだったからか。
俺はなんとなくその女子を目で追って、向かいの道から友だちっぽい女子に小さく手を振られている様子もながめていた。
その女子が小走りで友だちと合流したのを見届けたあたりで、もう見るのやめるか、と思ったんだけど。
2年に進級したばかりのころ。
サッカー部の朝練がなくて、大勢が登校する時間に学校に向かっていた俺は、反対側の道に髪の長い女子を見つけた。
…なんか、ぶつかりそうだな、って思う。
前を歩いてる男たちと。
すると、その女子はやっぱり、前にいた男にぶつかって、顔を上げた。
わりと、かわいい顔をしてる。
「あ、す、すみません…!」
でも、その女子は顔をこわばらせて、うつむきながら謝った。
相手のやつらは別に強面じゃないし、俺と同じように異性が苦手なのかな、と思う。
1人で歩いててひまだったからか。
俺はなんとなくその女子を目で追って、向かいの道から友だちっぽい女子に小さく手を振られている様子もながめていた。
その女子が小走りで友だちと合流したのを見届けたあたりで、もう見るのやめるか、と思ったんだけど。