「ガールズトークよ。男は入ってくるな!」


「ちぇ~」




 玲香がにらみをきかせると、晴斗くんは顔を前に戻す。

 しばらく男子2人の様子を見てから、玲香はにんまり笑ってまた私に耳打ちした。




「ね、今日絶対告白しなよ。確実にOKもらえるって、あたしが保証するわ」


「そ、そんなこと…っ」




 できるわけない。

 それに、幸村くんの好きな子が私のわけないし。




「中学時代の片想いで終わらせる気?そうやって尻ごみしてるから付き合えないんでしょ」


「か、片想いなんてっ…!それに、付き合うとか、私にはとうてい…っ」


「大丈夫って言ってるでしょ。とにかく今日中に告白すること。あたしが2人きりになる機会作ってあげるから」


「ま、待ってよ玲香…!」




 小声でのやり取りはもう終わり、というように、玲香は頭を元の位置に戻す。

 私は焦って、どうしよう、とペットボトルを握りしめた。


 幸村くんに告白なんて、そんな、いきなりできないよ…っ!