【短】片想い、再会の時は奇跡のように

 でも、幸村くん、どう答えるのかな…。


 前を向いてしまった幸村くんの後頭部をながめて、両手の中のペットボトルを、指先でこするようにいじる。




「…幸村千秋。村雲(むらくも)とは4回話しただけだ」


「“4回話しただけ”って…千秋、お前、話した回数なんて覚えてんの?」


「っ、適当に言っただけだ!」




 ドキッとした…。


 だけど、そうだよね、とペットボトルを握りしめる。


 幸村くんが私と話した回数なんて覚えてるわけない…。

 私みたいに、恋、してるわけじゃないし。




「どうかな~。千秋ってば、好きな子と学校別れたのずっとひきずってるくらいだし~?お前の好きな子って芽衣ちゃんじゃないだろうな」


「はっ!?んなわけ…っ」




 あ、いま、間接的に振られたのかな、私。

 わかってたことなのに、胸が痛いや…。