そこは、彼女が話を盛っているに違いない。だぶん、だけど。なにせ自室に戻ってからの記憶がまったくなく、彼女に叩き起こされたら朝という毎日をすごしている。

 お酒を飲みすぎたら記憶をなくすことがあるとはきいたことがあるけれど、それに近い状態なのかもしれない。

 それはともかく、わたしは自分なりにがんばっている。当然、それは勝負相手の双子の公爵令嬢たちも同じことで、彼女たちは彼女たちの方法で勝負に備えている。