''凪くん''
その言葉に、一気に下の方へ落とされたように感じる。
松嶋さんは凪くんとよく喋っているし、もしかしたら凪くんのことが好きなのかも、なんて。
凪くんもそれを嫌がっていないみたいだったから、余計に不安になる。
それに、最近凪くんはちょっと変。
あの日。私が変な人に絡まれた日からちょっとおかしい。
おかしいって言っても、私の気のせいかもぐらいのちょっとの違いなんだけど。
なにか、苦しい顔をするようになった。
あの男の人たちに絡まれた日、私が起きたあとには凪くんはもういなかった。
少しの寂しさはあったけど、
『金平糖、ありがとう』
って書かれた紙があったから。



