冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



「はは、ごめん。上手く話作っといて」


『ったく。りょーかい』

ピ……。と切断される電話。

''族''って、言ったよね。


やっぱり暴走族の''族''なのかな。


だとしたら凪くんも、そーゆーのに入ってるってこと。


しかも''幹部''って言ってたから、かなり上の方なのかな。


私は、凪くんのことを他の女の子よりはしっているような気でいたけど、多分全然そんなことない。


凪くんのこと、きっと1mmぐらいしか知れてない。知らせてくれないん、だ。


その事実にじわりと涙が滲んで凪くんのスウェットに滲む。


目の前には凪くんの黒髪しか見えなくて。どんな顔をしているのかすら分からない。