冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ




た、倒れるっ……!


ぼすっ


倒れたにしては、生易しい音に違和感を感じる。



衝撃に備えて固くつぶった目を開けるとそこには、凪くんのスウェット。


服の上からでも分かる厚い胸板に顔が赤くなる。


「帰るぞ。無理矢理笑うな。傷ついただろ」


「っ、」


なんで、そんなに私のこと分かってるの……。

暖かい温もりに安心してポロポロと涙が出てきた。不思議といつもはめんどくさいっていう凪くんは黙っていてくれて。

なんだかいたたまれなくなって私から話しかける。


「っ、でも用事は……?」


「あー、今日はいいや」


ほら、と私になにかを促す凪くん。


なにか分からず困惑してると凪くんが口を開いた。


「お前、倒れるから家まで連れてく」