地を這うような低すぎる声が聞こえた。その声が凪くんのものだと理解したのは、凪くんが姿を現したから。
その表情は、今まで見たことがないくらい怖くて。目付きだけで人を殺せるんじゃないかっていうぐらい。いつもは感情をあまり出さない凪くんだからこそ、人一倍怖く感じる。
鈍く光る漆黒の瞳に移すのは、軽蔑。
こちらが土下座しざるを得ないような圧力に男たちの手が解かれる。
「……やべぇ、こいつがアイカワナギ、『南の傀儡師』、だ」
隣の男に耳打ちした1人の男。でも凪くんには丸聞こえだったみたい。
「おまえら、俺の質問に答えずに雑談できる余裕あるなんて、よっぽど殺されたいみたいだね」



