冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



自分の名前の書いてあるマグネットを、「小道具作り」に貼ると、


「「あ」」


さっきの長久手?先輩と手が触れ合った。


「わぁ、ごめんね?」

「あ、いえこちらこそ」

にこっと愛想よく笑いかけてくれるその人。いい人そうって思いながらぺこりと会釈をする。

席に戻ろうとしたとき、腕を軽く掴まれた。


「ね、一葉ちゃんも小道具作りなの?」


「はい、そうです!」


名前を呼ばれたことに、ちょっとだけビックリする。


「はは、僕小道具とかよく分からないから教えてくれると嬉しいな。よろしくね?」


「こちらこそよろしくお願いします」


またにこっとして手をヒラヒラ振ってくれた先輩。

知ってる人が、実行委員に誰もいなかったからフレンドリーに話しかけてくれた先輩に、少しだけ安心する。