冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



私がワガママを言っても、めんどくさって言うだけでそこまで怒ってこないし。

それでもワガママな私は、「もっと」って思ってしまう。

カップルらしいこと、したいなぁって思ってたのに、凪くんみたいな超淡白男子を好きになっちゃうなんて。予想外、だよ。


はぁ……、ほんと私ってチョロい女。


気分が沈んで机に突っ伏す。こうすれば女の子と話してる凪くんの姿を見ないで済むし、大好きな睡眠もとれれもんね。


瞼を閉じると、凪くんの瞳と一緒ぐらいの漆黒の闇。無論それは私の瞼の裏なんだけど。


どこまでも、続いてそうな闇。その先には何があるのかって考えるとちょっと怖い。凪くんの瞳の先みたいに。

ガタッ!


机が激しく揺れて、一気に現実に引き戻される。

「おはよぉ!一葉!」


「あ、志穂ちゃん。おはよう……」