冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



今日はいい日になりそう……!

「ふふ、嬉しい!」


「一葉は、」


掠れた声。聞こえるか聞こえないぐらいの音量。


「なぁに?」

「それだけで喜ぶんだね、ちょろ」

「分かってるもん!それでも嬉しいの」


そりゃあ私がちょろくないなら、凪くんを虜にできてるはずだもん。

だって凪くんに似合うのは、大人の女の人、だもんね。スラッとしてて、足が長くて胸が大きいタイプのキレイな女の人。そう、昨日一緒に登校してた松嶋さんみたいな。


あの2人、歩いてたら絶対お似合いだろうな。私と凪くんとは大違い、だよ。


考えただけで、胸のあたりにどしんと重りが乗っかってくる。