冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



1人でにやにやしていると、松嶋さんが話しかけてきた。お肉を再び吐き出しそうになってなんとも可愛くない声が出てしまう。


水を飲みながら声の主を見上げると、心なしか松嶋さんも私と同じように嬉しそう。



「あの、ね。お願いがあって……、今凪くんが同じクラスの人が好きって言ってたでしょ?わたし、もしかしたらって思って、明日遊びに誘おうと思うの……!」



「え……」


「だからそれを、中村さんから伝えてもらえたらって……」

いや、そうだよね。
凪くんが好きな人が同クラって言っただけで、松嶋さんとかの可能性もある、もん。


私と付き合ってるからって、遊ばれてるだけかもだし、''好き''っていう証拠にはならない。


でも、私あした凪くんとクリスマスデートする約束して、

視界の端で凪くんの姿が目に入る。

男子たちに好きな人について言及されて、面白そうに笑っていた。


途端に自信がなくなってくる。


凪くん、私とデートするより松嶋さんとデートした方が楽しいんじゃないかな。