冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



トンッ


一瞬、何が起きたのか分からなかった。


背中には痛みというほどではないけれどかすかな衝撃。


さっきまでは目の前に机と水があったはずなのに今は目の前に凪くんしか見えない。


腕には凪くんの手があってつかまれているから身動きすらとれない。


お、押し倒されてる……!?


「お前さ、」


ゆっくりと近づいてくる美しい顔。


「1回黙れよ」


怒りを少しだけ孕んだような口調。


その全てに、堕ちてしまう。


凪くんの唇が私の唇に当たった。


……キス、されてる。



「〜〜っ、凪くん……?」


「だいたいさ、分かってる?男子と2人になる意味」


そう言う間にも凪くんのキスは止まらない。