冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



未だこっちを向かない挙動不審な先輩を不思議に思って見つめると、先輩の耳はリンゴのように真っ赤になっていた。


「あー、いまちょっとこっち見ないで」


「はい……」


なんだか変な雰囲気になったのが分かって気まずい。


それを察知したのであろう先輩がホッチキスの入っているカゴを取った。


軽々と取った先輩は、よく見ると身長が高い。


腕も足もスラリとして長いし……。


モデルさんみたいだなぁ。


「さ、続きやろうか。僕も高いところの物取らせたりしてごめんね?」


「全然大丈夫です!」


そのあとは気まずい雰囲気もなくなっていて、


雑談をしながら作業をすることができた。