冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ




「そう、だよね。僕も一葉ちゃんに負けないように頑張るよ」



制服の袖を捲り上げた先輩。


やる気になってくれたことがすごく嬉しい。


「ふふっ、負けません」


もくもくと作業を進めると、


「あ、ホッチキス……」


止める時に必要なホッチキスがないことに気づく。



「ほんとだね。でもごめん。僕、いま手が離せないから取ってきてくれる?」



「分かりました、どこにあるか分かりますか?」


「そこのロッカーの上だよ」


席を立ち上がってロッカーの上に少しだけ見えるカゴに手を伸ばす。


届かなそうだったから、座っていた椅子を持って行った。


「うう、あとちょっと……、」