冷酷王子がわたしだけに冷たいワケ



そこまで思うと脳内に悪い顔をした凪くんが現れて、それをかき消すために大きく首を振る。


そうだよっ、私、松嶋さんに協力するって言っちゃたし、こういうのはよくない。


仕事仕事っ!



自分に喝を入れて色紙を折り始めた。


「はは、一葉ちゃんすごいやる気」


目の前には面白そうに笑う長久手先輩。


笑った顔はとても優しくて、性格の良さが滲み出てる。



「せっかくだから裏方でもいい文化祭にしたいですもん」


花飾りとか、ポンポンとかって一番地味な作業だけど、その行事の完成度を高める役割をしていると思う。



舞台で踊ったり歌ったりしている人ももちろんかっこいいけど、それらの準備をしている人たちだって、同じくらいかっこいい。