って、なにを()してるのか、わからないけど。

 黒瀬くんが求めてくれるなら、ぜんぶ(こた)えたい。




「…う、ん」




 こくりとうなずいて答えると、黒瀬くんは唇を重ねて深く私を味わった。




「ん、ぅ…っ」


「…止まる気ないから、もっと人来ないとこ行こっか」


「ぇ…?」




 頭がぽーっとするくらい とろけさせられた私は、高校生らしからぬ色気をただよわせる黒瀬くんに連れられて、校舎の隅へ向かった。

 そこで、私はチョコレートよりも甘いものを知り…。

 黒瀬くんから溺愛(できあい)される日々の始まりを(むか)えたのだった。




fin.