入学式、から?

 たしかに新入生代表のあいさつはしたけど…。

 おどろいて目を丸くすると、黒瀬くんは笑って私にキスをする。




「俺、けっこう白鳥のこと好きだよ。入学してからずっと片想いしてるくらいには。だから、白鳥が欲しくてたまんないの」


「っ…わ、私も、好きです…」




 うれしすぎて、胸がきゅうっと()めつけられた。

 黒瀬くんにそんなに想われてるなんて、ぜんぜん知らなかった。

 私の片想いで、今日の告白だっていい返事がもらえるなんて思ってなかったし。


 黒瀬くんの左手が私のほおから離れて、腰にふれる。




「それ、いいってこと?白鳥のぜんぶ、俺にくれる?」


「ぜん、ぶ…」