「お、怯えてなんかいないぞ」
臆病者扱いされたピエールが言い返す。
「アイ、と呼んで下さい。みなさんにもそうしてもらっています」
「失礼いたしました。では、パトリスと。こんな顔ですが、あなたよりも年上です」
「えっ、そうなんですか?」
いまのパトリスの言い方だと、彼はまるでわたしの年齢を知っているかのようだったけど……。
推測や思い違いなどではなく。
童顔でだれからもそう思われるでしょうから、だれにたいしてもそのように言っているのかもしれない。
そこは、気にとめないでおく。
「パトリス、気をラクにして下さいね。すぐによくなります」
そうひと言添えてから彼の傷を負った手を握り、力を解放した。
臆病者扱いされたピエールが言い返す。
「アイ、と呼んで下さい。みなさんにもそうしてもらっています」
「失礼いたしました。では、パトリスと。こんな顔ですが、あなたよりも年上です」
「えっ、そうなんですか?」
いまのパトリスの言い方だと、彼はまるでわたしの年齢を知っているかのようだったけど……。
推測や思い違いなどではなく。
童顔でだれからもそう思われるでしょうから、だれにたいしてもそのように言っているのかもしれない。
そこは、気にとめないでおく。
「パトリス、気をラクにして下さいね。すぐによくなります」
そうひと言添えてから彼の傷を負った手を握り、力を解放した。