「話があります」

 そう切り出してみた。

「隣国アムラン王国に行ってきます」

 一度口を開くと、言葉が勝手に口から飛び出していく。逆に口を閉じることが出来ないような勢いで言い募った。
 おそらく、支離滅裂な説明だったに違いない。彼にしてみれば、なにをどうしたいのか、どうなっているのか、さっぱりわからなかったかもしれない。

 とにかく、言葉が出るに任せて話しを続けた。

 そして、言葉を出し尽くした。