新の真剣な瞳に、目が離せなくなる。
「でも。小学生のときに自分で彩里のことを振っておいて。高校生になって今頃好きだなんて言って、勝手だよな」
私を真っ直ぐ見つめていた新が、視線をそらす。
「それに、あのとき彩里は俺が好きっていうのは冗談だって言ってたから。彩里は俺のこと、好きじゃないっていうのは分かってる。俺は今日、彩里に自分の気持ちを伝えたかっただけだから。お前を無理にここまで来させて悪かった」
そう言うと新は、屋上の扉へと向かって歩き出す。
違う。あのときは新に振られてつい、冗談だって言ってしまったけれど。
私は……今でも新のことが好き。
新の背中が、だんだんと小さくなっていく。
私も……もう一度。
もう一度ちゃんと、新に自分の気持ちを伝えなくちゃ。
「待って、新」



