「え!?」
ちぃちゃんに言われて、私は心臓が飛び跳ねる。
高校に入学してから知り合ったちぃちゃんは、私が小学校卒業の日に新に告白して振られたことを知らない。
もちろん私が、振られてからも今日までずっと新が好きだってことも話していないのに。
「な、な、なんで?!」
「なんでってそんなの、彩里を見てたら分かるよ。守谷くんのこと、好きなんでしょ?」
「う、うん」
ちぃちゃんに私はコクコクと頷く。
「それで? 好きになってからどれくらいになるの?」
「ご、5年……いや、正確には10年」
「10年?!」
「でも私、小学生のときに一度新に告白して振られてるんだよね」



