2学期が始まって、早いものでもうすぐ1ヶ月。


高校生になって2度目の文化祭が近づいてきた。


私のクラスはカフェをすることになっていて、接客係の男子は執事服、女子はメイド服を着て接客をする。


「できたーーっ!」


文化祭まであと1日となったこの日。


衣装係の子たちが毎日一生懸命作ってくれていた執事とメイドの服が、ついに完成したらしい。


「キャー、新くんかっこいい」


私と同じクラスで接客係でもある新が、執事服を試着しているようで、女子の注目の的になっている。


そんな私も、執事姿の新に一瞬で釘付けになってしまった一人だ。


やばい。新、めちゃくちゃかっこいい。


ほんと、イケメンは何でも似合うなぁ。


「ほらほら、新くんに見とれてないで。彩里ちゃんもこれ、着てみて」

「え!? あ、うん」


やば。新を見てたこと、バレちゃった!?


私は慌てて、衣装係の子からメイド服を受け取る。