これも全部花火のせい

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「ねぇ、昴汰!昴汰って何色好き?」

浴衣の色を昴汰の好きな色にしたくてそう聞いた。

「花菜乃、急にどうしたの?うーん、僕の好きな色は水色かなぁ?」

どうしたの、と笑いながらもちゃんと答えてくれる。


「なんでもない、ちょっと気になっただけ!」

さすがに、言えるわけないよね?っていうか、内緒にして驚かせたい。


何にも言わないで当日浴衣着てきて

『昴汰の好きな色にしてみたの!』

ってそう言ってみたい。


にこにこと頬が緩みそうになるのを抑えていると、昴汰が何かを思いついたかのような声を上げた。

「あっそうだ。ついでに僕の質問も聞いてくれる?」

質問?

「うん、いいよ?」

なんだろう。昴汰から質問って珍しいな。


そう思いながら次の昴汰の言葉を待つ。