これも全部花火のせい


「迷惑なんて思ってないから。安心して。だって僕はそんな花菜乃だからこそ好きになったんだよ?」


涙でぐちゃぐちゃの顔を上げる。

大好きと口にした昴汰は言われたかなよりも赤くなっていた。


「昴汰の方がかなより赤い。」

「それ言わないで、思っても絶対に。」

そう言いながら、かなの頭にのせていた手を今度は自分の口元へやった。


それを見て思わず顔がほころぶ。


かなもね、昴汰だから好きになったんだよ。

なんて言葉、今言ったらかなも赤くなっちゃいそうだから、もっと後で花火が始まったあたりで言おうかな。