イケメンなのに超ヘタレな残念男子と、無自覚な隠れモテ女子の恋の話。




  ***


「……桜さん、お疲れ様〜!」

「お疲れ様です。本当疲れましたね」


 午後の部の子たちと交代をして私たちは控え室に戻ってきた。そこはクーラーがよく効いていて気持ちいい。


「桜ちゃん、どれがいい?」


 クラスの子がビニール袋をパッと開けて見せてくれた。その中には大量のアイス。