甘くて優しい青春恋物語 ~文化祭はちょっぴりハプニングと甘すぎな溺愛の予感~

「え? もう一個……?」

 てっきり、ジンクスは一つだけかと……。

 はやくんの口から告げられた言葉に、首を傾げてしまう。

「それ、どんなジンクス?」

「知りたい?」

「うん! 教えてっ?」

 ジンクスってロマンチックだし、あるなら知っておきたい……!

 だからはやくんにすぐお願いしてみると、一つ息を吐いたはやくんは。

「もう一つは……これだよ。」

「んぇっ? ――っ、んっ……。」

 これ……って、キス……っ?

 いきなり唇が重ねられ、戸惑う事もままならないままキスされる。

 あまり長いものではなかったけど、私ははぁ……と呼吸が荒くなっていた。

 けど私とは裏腹に、余裕そうなはやくんがこう教えてくれる。

「【文化祭中にキスをすると、その相手とどんな困難でも乗り越えられる。】っていう、ちょっと大袈裟なものだよ。ファーストキスなら尚良し、とかも一緒に言われてるかな。」

 ……初めて聞いた、そのジンクス。

 まさかそんなものがあると思っていなくて、呆気に取られてしまう。