甘くて優しい青春恋物語 ~文化祭はちょっぴりハプニングと甘すぎな溺愛の予感~

 怒ってる、よね……。

 メッセージからでも分かる。原因なんて、自分が一番理解できている。

「知絵ちゃん、私はやくんのところ行かなきゃっ……!」

「行ってらっしゃい、葉月ちゃんっ!」

 ぐっと親指を立ててくれた知絵ちゃんとそこで別れ、私は急いで屋上へと向かった。

 早く、はやくんに会わなきゃっ……!



 階段をいつもよりも早く駆け上がり、その勢いのまま屋上へと続く扉を開ける。

 それと同時に、片手を手すりの上に乗せているはやくんを見つけた。

「はーちゃん、来てくれてありがとう。」

 はぁ……と呼吸を整える私に、ふっと笑ってそう言うはやくん。

 でも次の瞬間、私に近付いてきて手を取った。

「ベンチのほう、行こっか。」

「う、うん……。」

 屋上備え付けのベンチに、連れられるままついていく。

 今日のはやくんは、やっぱり変だ。

 だけど怒ってるって言うよりかは……不満そう?って言ったらいいのかな。

 そんな感じがして、不思議に思わずにいられなかった。

「……あぇ? あの、はやくんっ……?」