文化祭当日は朝から大忙しだった。

 接客担当という事もあり早めに来ないといけなくて、ちょっぴり寝不足。

 昨日はずっと接客の事考えてたから、欠伸が止まらない。

 けど給仕服のチャイナ服に袖を通せば、一気に仕事モードになれた。

「よし、んじゃ開店するよ!」

 接客担当責任者の声で、喝が入る。

 この日の為に練習もいっぱいしてきたんだ、大丈夫。

 何度もそう言い聞かせながら、私は順調に仕事をこなしていった。

「注文お決まりですかっ?」

「えっと、この【もちもちパンダ小籠包】三つと、【タピオカマンゴーティー】三つお願いしまーす。」

「はい! 少々お待ちくださいっ!」

 お客様から言われたメニューを裏方のみんなに言いに行って、できた料理を指定のテーブルに持っていく。

 それだけでも結構の重労働で、思ったよりも疲れを感じた。

 男の子の接客担当も居るけど、みんな忙しそう。

 だから、自分ができる事はしようと思ったんだ。

 接客はやっていると楽しいし、いろんなお客様と会話できるし。