甘くて優しい青春恋物語 ~文化祭はちょっぴりハプニングと甘すぎな溺愛の予感~

 わぁ……校舎の仲も派手だ……。

 毎年の事なはずなのに慣れない、と思いつつ理仁に着いていく。

「あ、あれか。」

 すると早速見つけたようで、小さくそう呟いた。

 あれ? なんかすっごく規模が大きい気がする……。

 教室はそこまで広くない。それなのにあそこまでお化け屋敷の範囲が広いという事は。

「合同でするなんて、よっぽど力入ってるね。」

「そりゃ、千鶴の担任あの白井だしな。熱血教師だからイベント事も相当力入れてるらしいし。」

「白井先生ならやりそうだね。」

 この学校は熱意がある先生が多い。その中でも白井先生は、有り余るほどの熱意を持つ先生だ。

 だったら合同でしているのも納得できるし、むしろそれくらいやらなきゃ白井先生らしくないって思っちゃう。

「そういや颯斗、お化け屋敷平気か?」

「別に大丈夫だけど。理仁こそ、平気なの?」

「馬鹿言え。平気に決まってんだろ。」

 まぁそっか。理仁ってそもそもお化けとか信じないタイプだし、作り物なら驚きもしないだろうね。