甘くて優しい青春恋物語 ~文化祭はちょっぴりハプニングと甘すぎな溺愛の予感~

 校門の時点から、派手さが滲み出ているこの学校。

 毎年やる事が派手で、去年まで準備していた身からすると疲れる以外の何物でもない。

 それが校長の意向だって言うから、困ったものだよ。

「あっ、見て! 颯斗先輩と理仁先輩だよ! 相変わらずかっこいい~。」

「いや二人ともおしゃれすぎでしょ……! 更に磨きかかってない?」

「……恋の力って偉大よね~。」

 何やらひそひそされてる気が……どうしてだろう?

 だけど理仁の名前が聞こえたから、きっと……。

「理仁相変わらずモテるねー。」

「……お前もな。」

「え? 僕も?」

「…………はぁ。」

 な、何でため息吐かれたの……!?

 隣で盛大なる呆れ顔をした理仁に、理由が分からずあたふたする。

 僕何か変な事言ったかな? いや、当然の事言ったつもりだったんだけど……。

「ほら、まずは千鶴んとこ付き合え。でっけーお化け屋敷作ったって言ってたんだよな。」

「はーい、分かってますよっと。」

 強引な理仁に連れられ、僕はお化け屋敷に付き合う事になった。