小さな声で返事をして、直後に仕切りが開けられる。

 同時に体操服を着た茉優ちゃんが視界に入り、思わず視線を下げてしまった。

 茉優ちゃん相手でも、これは恥ずかしすぎる……っ。

 なんて、思いを馳せていた時だった。

「……これはダメだわ。葉月、ちょっと待ってて。別のないか聞いてくるから。」

 私の姿を見た途端仕切りをもう一度戻し、そう言って走って行ってしまった茉優ちゃん。

 う……やっぱりダメだよね。茉優ちゃん目線でもダメなら、それは多分もうダメだと思うもん。

 だけどこれを茉優ちゃんが着なくて良かったかも……。もし着てたら、矢尋君が鬼の形相で茉優ちゃんを守るんだろうなぁ、と容易に分かってしまう。

 まぁちょっとだけ、茉優ちゃんのチャイナ姿を見たいって思ったのは言えないけど……。

 すると、息を整えつつも走って戻ってきた茉優ちゃんによって再び仕切りが明けられた。

「はー……葉月ごめん、今着てるのよりも丈が長いのこれしかなかった……。」

「え……と、取りに行ってたの? 別の服……」