【SS】忘れていた彼との再会は、甘い溺愛の始まり

「そうだよ。大好きな女の子だもん。…ねぇ、僕は由香ちゃんとのこと、子どもの おあそびにはしたくないんだ」


「かずくん…」




 私が思っているよりも、かずくんは私のことを大切に想ってくれているのかもしれない。

 高校生になった、今でも。


 胸の奥が甘く()めつけられて、ドキドキしながら、やわらかく目を細めるかずくんを見つめた。




「由香ちゃん。もう、離ればなれにはなりたくない。由香ちゃんに忘れられないためにも…将来の約束、してもいいかな?」


「わ、忘れてたのはごめんね…!でも、あの、将来の約束、って…?」


「来年になったら、僕たち、結婚しよう?」




 かずくんは、それはそれはすてきな、にっこりとした笑顔を浮かべる。




「け、結婚!?う、うれしいけどっ、それはいくらなんでも急じゃないかな!?」