腹黒王子の甘い寵愛。

「い、いいの……?瑠奈の尊い膝に寝っ転がっちゃって……」

「と、尊い膝?べ、別に私はいいよ……?朔くんのこと、嫌いじゃないし」

「じゃあ、お言葉に甘えて」


そっと朔くんが私の膝に寝転がる。

サラサラした髪の毛が太ももに触れて、私はなんとなく朔くんの頭を撫でた。


「ん、ありがとう」

「えへへ、ううん」


朔くん、なんだかゴロゴロ言ってる猫ちゃんみたいで可愛いな。


自然と笑みが溢れる。


その時だった。

コンコンと玄関のドアがノックされる。


「誰だろう……?」

「……出てくるね」

「あ、うん……?」


何かを企んでいるような顔をしながら、朔くんが玄関へと向かって行く。


なぜだか胸騒ぎがして、私も朔くんに着いて行った。


「瑠奈?可愛いね、来てくれたの?」

「う、うん、気になっちゃって」

「ふふっ、そっか。じゃあちょっと失礼するね」

「へっ?」