腹黒王子の甘い寵愛。

なんだかムカッと来て、瑠奈の頭を優しく撫で回す。

気持ちよさそうににこにこしてる瑠奈。

頬に手を当てて撫でれば、さっきよりもっと心地よさそうにしていた。


「……可愛い……」


ついそんな声を漏らす。

瑠奈はもうボーッとしているのか、聞こえなかったみたいだが生徒会メンバーや、瑠奈の友達がガタガタと震えていた。


「あ、あの会長が女に触れて、か、可愛いだって!?」

「明日は雪が降るかもしれないな……」


変なことを言う……僕だって、好きな人ができたらこのぐらいなってもおかしくないだろう。

いや……好きな人ができたということがありえないのかもしれないけれど。


「瑠奈幸せそう……」

「ありゃもう付き合ってるでしょ……」


ジーッとこちらを見つめてくる瑠奈の友達2人。

あの2人は……瑠奈のことを守っていたな。


感謝しなくては……ここは温厚に過ごしていきたい。

瑠奈の大事なものを壊すつもりはない。

まあ……瑠奈の友達だとは言えど、“何かをしたら”許さず消す。