「瑠奈……怖いんだね。大丈夫、安心していいよ」


正直朔くんにビビっている中で、少し距離を取れていたもののまたそっと抱き寄せられる。


ど、どどっ……どうしよう!?

このまま桐谷さんが退学になっちゃったら、目覚めが悪いし……。


「あ、あのね……?退学にする、まではしなくていいの。」

「あれ?そうなの?てっきり社会的に抹殺した方がいいのかと思ってたよ」

「え、えええ……!?」


しゃ、社会的に抹殺……!?

なんて物騒な……!!


「瑠奈、大丈夫か?嫌だろ、俺がいますぐ助けてやる」

「い、いいです桐谷さん!!余計なことすると、どうなっちゃうかわからないですよ……!!逃げてください!」


私が危険を察知して、まずいと思い必死にそう伝えたのに、それを聞かなかった桐谷さんが拳を構えて朔くんに向かって走ってくる。


私はどうなってしまうのかわからなくて、怖くてぎゅっと目を瞑ることしかできなかった。


お願い……!どうか大変なことになりませんように……!!